制約ある土地を価値に変える三起の経験
恵比寿プロジェクトでは、「扱いづらい土地条件をどのように事業化するか」という課題に向き合うことになりました。狭い道路や花壇、高低差といった条件は、一般的には敬遠される要素ではありますが、私たちは“できない理由”ではなく“活かせる可能性”に目を向け、関係者の皆さまと共に検討を重ねてまいりました。社内設計チームや協力会社との緊密な連携により、事業性を確保しながら計画を前に進めることができました。手間のかかる土地であっても、丁寧に向き合うことで価値ある資産へとつなげられたことは、私たちにとって大きな学びとなるプロジェクトでした。
企画力が導いた新しい住まいの形
本プロジェクトで採用した「プラハテラス」は、都市型戸建てとマンションの魅力を融合させた、土地条件に寄り添った商品です。単に企画として成立するのではなく、「この土地だからこそ実現できる」と考え、収益性の検証や暮らし方の提案を丁寧に積み重ねてまいりました。その結果、1億円超という価格帯でも成立し得るという確信を深めることができました。制約を前提にしつつも、可能性を探りながら企画を進める姿勢が、新しい住まいの選択肢を生み出す契機となりました。
高額帯テラス分譲の成功と象徴性
これまで5,000〜6,000万円台のプロジェクトが中心だった私たちにとって、1億円超のテラス分譲は初めての挑戦でした。社内調整や販売戦略、ブランド表現など、多くの壁がある中で、黒を基調とした外観や、高級料亭を思わせる門扉・植栽など、地域性を活かした上質な佇まいを丁寧に検討しました。関係者の皆さまのご協力に支えられ、販売開始後半年で全棟完売という成果につながり、不安を学びに変える貴重な経験となりました。本プロジェクトは、三起が大切にしてきた“中間領域を丁寧に磨き上げる姿勢”を体現する事例となっています。








